椎間板ヘルニアは首の骨（頚椎）で発生することもあります。ご存知の通り、首には大きな神経や太い血管や気管などが通っており、肺は心臓にも近いため、特に症例数や高い技術を持つ獣医師による治療が必要になります。

通常、膝の骨には滑車と呼ばれる溝があるのですが、稀にその溝ができていないことがあります。手術によって溝を作ってあげると治りますが、骨の形がピッタリと合うように正確に溝の形を作っていく必要があります。

膝の骨に繋がっている筋肉や靭帯の位置をずらしてあげることで、力のかかる方向を変え、脱臼しない状態にする手術です。多くの獣医師が、この方法を取り入れています。

膝には、関節が過剰に動くのを防ぐための役割を持つ前十字靭帯があります。ここが損傷を受けると、膝関節の可動域が過剰に広がってしまうため、痛みを引き起こすことになります。手術には、TPLO・TTA・Tight Rope法などがあります。

股関節の形状が正常でないと、後ろ足に負担がかかって、足を引きずるようなことがあります。骨頭切除術では、腰の骨に合わさる太ももの骨を一部切除することで、足への負担を緩和させる治療方法です。

飲み込んだ異物は、胃を通過して腸にまで達することがあります。そして、腸の中でつっかえてしまうと、嘔吐や下痢などの症状が現れ、最悪の場合は腸の血行が悪くなって壊死してしまいます。そういった場合には、腸を切開して異物を取り出し、もし壊死しているところがあればその部分を切除して腸を繋ぎ合わせる必要があります。

急にお腹が膨らんで、唾液を垂らしながら嘔吐するようなしぐさが見られたら、胃捻転の可能性があります。急激に症状が悪化していき、体力も衰退していきます。胃捻転は、事前の説明なしで緊急手術を行うこともあるくらい、緊急を要する状態です。少しでも胃捻転の可能性がありましたら、いち早く動物病院へ連れていきましょう。

胃癌の検査や、小さな異物摘出などの際に、手術なしで検査をすることができます。また、レントゲンには映らないものも光学的に直接確認できるというメリットがあります。

肛門嚢は、肛門の脇にあり、縄張りを主張するために独特のにおいを持っています。その肛門嚢が炎症や化膿を起こすと、激痛を感じるようになり、お尻の横から飛び出てくることもあります。そうなる原因はよく分かっておらず、一度なると何度も繰り返す傾向にあります。何度か肛門嚢の症状が見られる場合には、手術で切除してしまうのがお勧めです。

オスに尿結石ができると、その石が尿道に詰まってしまうことがあります。すると、尿が出にくくなり、腎臓の病気（尿毒症）になってしまいます。手術で尿道を広げておくと、尿に石が詰まりにくくなりますので、尿結石になってしまった時や予防したい時にはお勧めです。

尿結晶が継続して存在していると、膀胱の中で大きくなって慢性的な膀胱炎を引き起こすことがあります。場合によっては石くらいの大きさにまで発達することがあり、そうなってしまったら、手術で取り除かなければなりません。

乳腺腫瘍には、良性のものと悪性のものがあり、良性のものも悪性に変わることがあります。そのため、おっぱいにしこりがある場合は、早めに取り除くことが重要です。